会社が倒産した後、再就職活動をする時にはその旨を履歴書や経歴書などに書いた方がよいのでしょうか?
この記事では、経営者だった場合と従業員だった場合に分けて、倒産経験を踏まえた履歴書のポイントを解説していきます。
履歴書の職歴欄の書き方は?企業が受ける印象について
会社が倒産していたことを履歴書に書いてしまうと、就職に不利になるのではないかと考えている方もいるようです。
ご存知の通り履歴書には退職理由もきちんと書かなければなりませんし、企業が受ける印象も従業員と経営者で変わります。
従業員だった場合
従業員として働いていた会社が倒産してしまった場合、そのまま履歴書に記載しても特に問題はありません。
というのも従業員の場合は、自分の責任で会社が倒産したわけではないため率直に記載しても評価に影響しないと考えられるためです。
職歴欄でこれまでの経歴を書くときも、そのまま「会社の倒産により退職」という内容で問題ありません。
ただし、そのまま書くことに抵抗があるという場合には、「会社都合により退職」と記載してもよいでしょう。面接の際にその理由を聞かれるかと思いますが、率直に話してもそれが採用に悪影響となることはありません。
重要なのは転職理由
それよりも注意したいのが、転職理由の記載になります。前職の倒産や経営理由ばかりではなく、なぜこの会社や職種に就きたいのか?という点を重視しましょう。
「仕事がなくなったから面接を受けた」という理由より、「この会社で働きたい」という気持ちが見えた方がアピールになるのは間違いありません。
人員整理などで会社都合の退職をした際も、退職理由は率直に書き自分の経験やスキルがその会社にいかに役立つかを記載するとよいでしょう。
経営者だった場合
自身が経営していた会社が倒産したという場合は、職歴の書き方に気をつけましょう。
【自身で事業を立ち上げた場合】
経営者として事業や会社を立ち上げた時は、業種や経歴について詳しく丁寧に記載するよう心がけましょう。
- どのような会社を立ち上げたか
- 分かりやすいビジネスの内容
- 破産手続きをした場合免責済みなのか など
上記のような、相手方が気になる点を記載しましょう。
会社を倒産させてしまったという負い目があり、消極的にとらえる方もいるかもしれませんがアピールの仕方を工夫すれば「自分の手で事業を手掛けた」ことを良くとらえてもらえる可能性もあります。
特にベンチャーやスタートアップなどでは、自分でビジネスをしてきた人に興味を持たれることもあるようですので、さまざまな会社に応募してみましょう。
また、会社の実績として、例えば「年商いくら達成した」ですとか、「このような特許を取った」「今までになかったアプリを作った」というようなものがあれば、それも記載しましょう。
個人事業として経営していた場合は?
会社ではなく、フリーランスや個人事業主として仕事をしていた場合は「倒産」ではなく「廃業」と書く場合もあります。
〇〇年〇月 (事業)開業 (事業の内容を分かりやすく書く) 〇〇年〇月 (事業)廃業 |
上記のように記載することが基本ですが、スペースに余裕のある場合ではより具体的に事業の内容を説明してもよいでしょう。
他の項目にも力を入れよう!
就職活動で重要なのは、これまでの経歴だけではありません。
- とりこぼしなく資格が記載されているか
- 志望動機などがしっかり書かれているか
- 自分の能力がその会社に役立つことをアピールできているか
という点も同様に気を配りましょう。
自分だけで作ると説得力に欠ける場合には、エージェントなどのアドバイスや履歴書添削サービスを受けるのもひとつの手です。
まとめ:倒産した経歴は履歴書に書くべき?経営者が注意するポイント
いかがでしたか?今回は、会社倒産を踏まえた履歴書をテーマについて解説しました。従業員と経営者で注意する点は異なりますので、本文でご紹介したポイントをぜひご活用ください。
もちろん、志望動機や他の項目も、丁寧に記入して選考に備えましょう。