年々増え続けている人手不足倒産には前兆があることをご存知ですか?その前兆に気づくことができれば、人手不足倒産を回避できる場合もあるでしょう。一つの企業が倒産すると、取引のある関係会社などに多くの損害を与えてしまう恐れもあるため、経営者は前兆に気付くアンテナが必要です。
この記事では、人手不足倒産の危険がある企業にはどのような特徴があるのか、人手不足倒産の前兆について解説していきます。
人手不足倒産の可能性がある企業の特徴
それでは、人手不足倒産の可能性がある企業の特徴について見ていきましょう。
人が育っていない・育てる気がない
教育体制が整っていない企業では人材が育つこともなく、知識や経験が不足したままになっています。一社員だけでなく、管理職すらビジネスマンとしての基本を理解していないような企業もあるのです。
教育を受けていない者が教育を行うことで、負のループから抜け出せなくなってしまうでしょう。企業自体がその問題に気づけていれば改善が期待できるのですが、残念ながら教育体制が整えられていないことを把握できていない企業も多いようです。
離職率が高く社員が定着しない
社員の数は揃うのに、常に人手不足という企業もあります。それは離職率が高く、育てた人材がどんどん離れてしまい、日常的に欠員補充を行なっている企業に多いようです。面接・新人教育に多くの労力をかけなくてはいけなくなるので、業務が非効率な状態になり、既存社員は常時多くの業務を請け負う必要があるでしょう。
常に求人募集を行っている
すぐに倒産とまでは進まない可能性もありますが、常に求人募集を行っている企業が人手不足であることに違いありません。離職率が高い・求人募集をかけても人材が集まらない場合には、どちらも危険な状態であると言えるでしょう。しかし、新しい事業や事業の拡張をした・予定しているパターンも考えられます。
倒産の前兆とは
人手不足倒産に限らず、企業が倒産する前にはいくつかの前兆があります。
ここからは、企業が倒産するときの前兆について見ていきましょう。
幹部社員・経理担当者の退職
一般社員よりも早く会社の経営状況を理解できる幹部社員や経理担当者は、会社の倒産に一早く気がつき、倒産前に転職をしてしまう可能性があります。そのため幹部社員や経理担当者の退職が増えたときには、注意した方が良いでしょう。
取引先の訪問や連絡が増える
企業が倒産するときには、取引のある関係会社も多くの損害を受けてしまうことがあります。そのため、倒産の危険性がある会社には頻繁に状況確認のための訪問や連絡が増えるのです。
取引先だけでなく銀行からも同様のアプローチが続く場合もあり、一般的にこのような訪問・連絡はアポイントを取らずに実施されます。
複数の取引先が撤退する
先ほどの取引先の訪問や連絡が増えると同じ理由でもありますが、倒産の危険性が高いと感じた取引先は可能な限り早くその企業との取引を打ち切り、自社に損害が及ぶことのないようにします。そのため、複数の取引先が自社から離れていく場合があるでしょう。
給与の未払い
ここまで状況が進んでしまうと、倒産の可能性が非常に高い状態であると言えます。社員への給与が支払えないほど経営が悪化してしまっています。
まとめ:人手不足倒産をする会社の特徴と前兆について
今回は人手不足倒産をする会社の特徴と、人手不足倒産の前兆について解説しました。人手不足倒産を避けるためには、一早くその前兆に気づき、対策を考える必要があります。この記事で紹介した内容を参考に、人手不足倒産の危険性を考えてみましょう。
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