「一度倒産させてしまったが、やはり再度経営者として復活したい…」
「破産をしてしまったが、再起業する上ではどのような壁が生まれるのだろうか…」
経営者として再チャレンジしたい気持ちはあっても、やはりそこには一度倒産したことによる壁が存在します。また、再起業する場合には、事前に心得ておかなければならないこともあるのです。
そこで本記事では、倒産経験がある人の再起業における壁について解説していきます。
再起業について
これまで経験のある業種でも新しい業種であっても再起業は可能ですが、日本では再起業するのはハードルが高いと言われています。なぜなら、法人破産をすると個人破産も同時に行うことが多く、それにより資金がなくなってしまうからです。
再起業の壁1:資金がない&借入ができない
自己破産は資金がなくなるだけでなく、借入にも影響してきます。自己破産をしてしまうと、信用情報機関に情報が登録され、5年~10年の間それが残ってしまいその間借入ができなくなります。借入ができなければ、事業の継続だけでなく立ち上げも難しくなってしまうのです。
再起業の壁2:倒産をした過去は消せない
経営において信用がとても大切ですが、倒産した過去を消すことはできないため、再起業したとしてもそれが経営に影響してしまうこともあります。とくに地方でサービスを展開する場合にはその影響が大きくなることも考えられます。
再起業の壁3:精神的に立ち直れない
再起業のハードルが高い理由として、精神的に立ち直れないという点も挙げられます。再度起業をしたいと熱を燃やすことができる人は別として、多くの人は一度の倒産で参ってしまいます。それは日本人の気質が関係しているのかもしれません。
日本には連帯保証制度がありますから、連帯保証人に迷惑がかけられないからという理由で、ぎりぎりになるまで経営を踏ん張ってしまうことが多くあります。その結果として決断が遅くなり、傷をさらに広げてしまい、迷惑をかける対象が増えてしまうことも少なくないのです。友人や親族にお金を借りてなんとか凌いだとしても、結局潰れてしまえばその協力も無駄なものになってしまいます。そのような辛い経験をされると、再起業を目指すだけの気力が起きないのも当然でしょう。
経営者が再起業するには?
再起業するにあたって借入に問題がある場合は、自己資金でまかなえて、資金が少なくてもスタートできる事業モデルであれば再起業は可能になるでしょう。会社の規模を大きくすればするほど、リスクも大きくなりますが、小規模からスタートさせて無借金で経営していくのです。
再起業の救い手である日本政策金融公庫の再挑戦支援資金
破産をしてから5年~10年は借入ができなくなるとお伝えしましたが、倒産経験のある場合でも借入が可能な先が実は存在します。それが、日本政策金融公庫による再挑戦支援資金(再チャレンジ支援融資)です。
もちろん借入には条件がありますが、融資限度額は最大7200万円(うち運転資金4800万円)とかなりの額を借入することが可能です。
資金の使い道としては、
- 事業をはじめるため
- 事業開始後の設備資金
- 事業開始後の運転資金
以上に充てることができます。
まとめ:倒産経験有での再起業は難しい?~心得ておく壁~
いかがでしたか?今回の内容としては、
- 再起業のためには借入の問題が発生するという壁がある
- ギリギリまで頑張ることによりそもそも再起業する気力がなくなってしまう
- 資金が少なくても済む事業モデルは再起業しやすい
- 再起業する場合に再挑戦支援資金が日本政策金融公庫より用意されている
という点がポイントでした。倒産経験が有る場合、確かにさまざまな壁が存在します。ただし、再起業してはならないという法律はありませんので、気力さえあれば事実それは可能になります。壁を知りながらも再挑戦したいという場合は、今回紹介した制度を利用してみてはいかがでしょうか?