事業主のための資金繰り手段のひとつで、売掛債権を譲渡して支払期日到来前に現金を手にすることができる方法のことを「ファクタリング」と言います。ファクタリングは、本来事業者間で行われるですが、個人向けに行われるものを「給与ファクタリング」と言います。後日支給される予定の給与を売掛債権とみなし、給与日前に現金化する手段です。
給与ファクタリングは、法律での取り決めがなくヤミ金扱いとなることがあります。実際に、摘発された業者もあり、利用には注意が必要です。
今回は、「給与ファクタリングサービス」と「業者を選ぶ際の注意点」について解説していきます。
給与ファクタリング会社について
ファクタリングは、借り入れではなく債権譲渡です。利息はかかりませんが、代わりに手数料が発生します。現行では、給与ファクタリングに関する法律はないので、手数料率などは各業者で決めています。
借り入れではないため、信用情報に関係なく現金を手にすることが出来る点や、申し込みから入金までがスピーディーであることから、利用もも多いようです。しかし、中にはかなり悪質な業者が紛れていますので、注意しなければなりません。
次に給与ファクタリング会社を選ぶ際の注意点について見ていきましょう。
給与ファクタリング業者を選ぶ際の注意点について
給与ファクタリングについて調べてみると、給与ファクタリング業者が紹介されているまとめサイト的なものはいくつかあります。
しかし、それらのサイトで紹介されている業者のリンクを飛ぶと、サイトが表示されずに閉鎖状態のものが散見されます。情報サイトで紹介されていたとしても、その業者が必ずしもホワイトな給与ファクタリング業者であるとは限らないのです。
給与ファクタリング業者を選ぶ際に、「ネット上でよく目にする会社名だから大丈夫だろう」と安易に判断してはいけません。
金融庁のホームページでも、給与ファクタリングを利用する場合の注意喚起情報が掲載されているので、利用を検討する場合は、必ず金融庁の情報もあわせて確認するようにしましょう。
金融庁：ファクタリングに関する注意喚起
詐欺の疑いがある業者も存在する
給与ファクタリング会社の中でも、「詐欺の疑いがある」という口コミが複数にわたって投稿されている業者があります。これらの業者は手数料がおおむね高額である可能性があります。
何らかの事情により詐欺が疑われる業者を選ばざるを得ない状況だとしたら、まずはその業者の評判を確認するようにしましょう。
闇金とのつながりが考えられる業者も存在する
法律上のルールがない給与ファクタリング。業者の中にはヤミ金とのつながりが噂されるサービスがあります。そのような業者は、調べると「悪質な取り立てや契約の変更などが行われている」などのマイナスな口コミも見られますので、利用は避け流ようにしましょう。
ファクタリングを利用する場合は、Googleなどの検索エンジンにて「会社名＋悪質」や「会社名＋闇金」などで事前に調査することをおすすめします。
短期間で廃業する業者も存在
給与ファクタリング会社は、短期間で社名を変更したり廃業するところも珍しくありません。すでに廃業している業者は、こちらから連絡をしても折り返しがない場合もあります。
利用する前に、「その企業の信頼性について、創業してどれぐらい経っているか？」、「系列の会社に怪しい会社はないか」などを調べるようにしましょう。
まとめ：業者選びは慎重に！給与ファクタリング会社を選ぶ際の注意点について
給与ファクタリング会社について紹介していきました。給与ファクタリングは、当座の一時しのぎとして便利に利用できる一方で、手数料が高い、トラブルに巻き込まれる可能性があるなどのリスクを孕んでいます。
利用するのであれば、サービス業者の口コミ情報をチェックした上で、サービス内容について十分に理解しておく必要があるでしょう。
