昨今の感染症で不況の世の中になっていますが、会社の立て直しにおいて厳しい状況に置かれ、「具体的な活路を見出すのが難しい…」という経営者の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事では、会社を立て直す時に大切な考え方について、実際に立て直すことに成功した会社の例を交えて詳しく解説していきます。
Contents
会社立て直しのために失敗から学ぶ
会社に立て直しが必要だと気づいた時には、元々あった問題が顕在化していることが多いです。実際、自分の会社が傾いた経験を持つ人からは「業績が落ちてから初めて経営に問題があったことに気づいた」という声が見られました。
経営が順調だったり、資金繰りができている状態の時は、中々細かい部分まで分析しようと思わないことでしょう。逆に言えば業績が悪化して立て直しを余儀なくされた時は、経営について学べるチャンスだとも言えます。問題点や失敗を直視することは勇気がいりますが、思い切って正面から向き合うことで現状改善の突破口が見つかるかもしれません。
業績が落ちる理由
会社が窮地に追いやられる時、
- お金
- 人
- 事業
のどれか(または複数)が問題となるケースが多いようです。
特に、中小企業では人材確保が課題となっていることもあり、技術・ノウハウが属人化してしまう傾向にあります。エース級の人にノウハウや繋がり、技術が集中すると、その人がいなくなった時に会社としてのパフォーマンスが著しく低下してしまいます。従業員の総数が少ない中小企業では、設備投資もリスキーな選択となるため事業の変化やアップデートにも慎重にならざるを得ません。
最後にお金についてですが、会社に打撃を与えるのは売上の低下や金融機関からの借入金だけではありません。取引先が倒産することで売掛金が回収できなくなり、資金繰りが悪化して連鎖倒産することも残念ながら珍しくありません。
会社立て直しに成功した会社ができていること
それでは、会社を立て直せた会社はどのような対策を行っていたのでしょうか?
大きく3つの項目に分けて紹介します。
リピーター獲得のための工夫
売上を上げるためには、顧客創造と同様にリピーターを獲得することが重要です。
- 顧客のニーズを把握(利用レベルに応じた対応)
- 充実したサポート対応
- 付加価値の提示
上記のような工夫を、リピーター獲得に活かしましょう。
意識と仕組みを利用する
従業員のモチベーションが低い時は、システムに問題があるのかもしれません。評価制度や、役割・責任の分担について見直してもいいでしょう。
現実的な戦略を見出す
理想や野望だけでなく、目の前の課題を乗り越えるため現実的な対処法を考えられるかも重要です。大きな理想は小さな目標を積み重ねて達成されるものです。
V字回復を達成した無印良品の例
国内外でも高い知名度とブランド力を持つ無印良品は、かつて深刻な業績悪化に陥り38億円もの赤字を出していました。そんな折に社長となった松井忠三氏は、会社立て直しのために仕組みづくりに尽力したそうです。経験や勘に頼るのではなく、基準を設けてルールを定め決められたことを行うことを重視したのです。
2,000Pにも及ぶボリュームとなったマニュアルは「MUJIGRAM」と呼ばれ、店内のディスプレイ方法から出店についての判断基準までがまとめられています。このマニュアルがすごいのはボリュームだけではありません。現在でも、現場スタッフの意見を反映して毎月更新されています。自分の意見が反映されることにより、従業員の意識も変わっていくのです。
まとめ:会社の立て直し方法や大切な考え方について
会社の立て直しにはエース的な存在に頼りすぎないこと、日頃から資金繰りを確認し備えておくこと、事業内容が継続可能かの判断が大切だということが分かりました。
会社を立て直したいが何から手を付けたらいいか分からない、とお悩みの経営者の方は本文で紹介した無印良品のように、基準となるルールや決まりを作るのも1つの手段かもしれません。