会社の立て直しについて考える時、社員満足度についても無視はできません。企業においてヒトは大切な財産であり、その会社の将来を左右するほど大きな存在なのです。
そこで今回は、会社立て直しに大切な「社員満足度」をテーマにお届けしていきます。
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社員の満足度を上げることは生産性や品質の向上に繋がる
社員の満足度、または従業員満足度は「Employee Satisfaction」とも表現され、魅力ある職場を作る要素と考えられています。
厚生労働省ではこの従業員満足度を上げることで、
- 従業員の意欲(モチベーション)の向上
- 生産性や業績の向上
- 人材確保
という3つのメリットがあるとしています。
業績アップのためには、ついつい顧客満足度を優先して従業員に我慢を強いるケースも少なからず見られますが、中長期的な視点だと従業員満足度も重視した企業の方が、業績がいい傾向にあります。
社員の満足度への課題と対策
社員の満足度を上げるためには、従業員の視点から考える必要があります。
そして、働く上で以下のような課題があると考えられています。
- 賃金等の待遇
- 労働時間や休暇
- 働き方の多様性
- 自身のキャリアや成長に繋がるか
- 福利厚生
これらの課題について、従業員の目線からどのように改善すべきかを考えるのが、従業員満足度を高めることに繋がると言えるでしょう。すぐに全て変えるのは難しいという場合でも、「人材確保等支援助成金」などの制度を活用する方法もあり、実際に導入したことで「従業員のモチベーションやスキルアップにつながった」「制度を整備したことで安心して働けるようになった」という意見も見られます。
中期的な目標を共有しよう
社員の満足度を上げて働くモチベーションを保つには、目標をクリアして達成感を得るのが効果的です。そのためには、会社理念のような長期的な指針以外にも、短期~中期単位で達成できる目標を共有することが有効ではないでしょうか?
特に、長期雇用の従業員が多い会社の場合は、将来が見えないことは不安材料になり得ます。数年スパンで計画を立てて社内で共有することで、目標をクリアするためにチームワークが深まる、という効果も期待されます。
満足度を測るES調査とは?
ES調査とは、 Employee Satisfactionの略で従業員満足度を測るための調査です。CS調査(顧客満足度調査)を重視する会社も多いですが、社員の満足度を向上させるためにはES調査も忘れてはいけません。
ES調査は匿名で行うため、従業員は会社に対して抱く意見を率直に伝えられます。会社側からも、忌憚のない意見を定量集められるため、部署ごとの現状を客観的に把握できるというメリットがあります。
ES調査の手順
ES調査を行う際、設計からフィードバックまで以下の手順で行うのが基本です。
- ES調査の目的を決める
- 調査項目を決める
- 解答形式を決める(チェックするタイプか自由に記述するか)
- 調査の実施・集計
- 結果を分析して課題を見つける
- フィードバック
ES調査を意味のあるものにするためにも、調査の目的を明確にしましょう。「生産性をアップする」「離職する割合を減らす」「ミッションが効果的か」「働き方のニーズ把握」など、大きなテーマを決めて項目を作ります。
そして、従業員の意識向上のためにも、調査の開始からフィードバックまで時間が空きすぎないようにしましょう。ES調査自体も「社員の意見を聞く」という満足度に繋がるのです。
まとめ:会社の立て直しには社員の習慣や満足度がカギとなる?
社員の満足度を犠牲にして、労働環境を改善しない企業は真の意味で立て直しが出来ていないと言えます。一時的に状況がよくなったとしても、無理をさせ続けてしまうと離職率が高くなり人材の流出やサービスの品質低下などに繋がりかねません。
定期的なES調査とフィードバックを行い、助成金制度などを活用して労働環境も充実させていきましょう。