2020.12.21

自己破産は家族に内緒でできるのか?バレる原因と隠すデメリットを解説

自己破産する際、できれば家族に内緒にしたいと考える方もいるでしょう。結論からいうと、家族に内緒で自己破産できますが、一方で隠せないケースもあります。

ここでは、家族に内緒で自己破産するポイントやバレる原因、家族に自己破産を隠すデメリットを解説していきます。

本当に家族に内緒で自己破産できる?自己破産がバレる原因

自己破産の手続きは、自分で話さない限りは家族に知られることは基本的にありません。しかし、必ずしも隠せるわけではなく、状況によっては手続きの途中で発覚する可能性もあります。

具体的にどのようなケースでは家族に内緒にできないのか、確認してみましょう。

自己破産がおおやけになるのは官報だけ

自己破産は自分から話さない限り周囲に知られることは基本的にありません。しかし、官報には掲載されてしまいます。

官報は国が発行している新聞のようなもので、自己破産すると名前と住所が掲載されてしまいます。ただし、一般的に広く購読されているわけではないため、官報から自己破産が家族に知られることはほとんどないといわれています。

家族に自己破産がバレる原因1.同居する家族がいる

では、どのような状況だと自己破産が家族に知られるのでしょうか?まず、同居の家族がいる場合は、発覚する可能性が高くなります。その原因は主に2つです。

  • 裁判所などからの通知
  • 所有する財産の処分

裁判所からの通知をはじめ、債権者からの督促など、自己破産の手続きや自己破産に至るまでの過程で同居する家族に知られることは多くあります。とくに裁判所からの通知は日常生活で目にするものではないため、家族としても中身が気になるところでしょう。

仮に通知などに気づかなかったとしても、自己破産が認められれば所有する財産の処分があります。住宅や車、預貯金などが対象であるため、所有する財産によっては同居する家族に隠すのは非常に困難といえます。

家族に自己破産がバレる原因2.必要書類の用意

自己破産の手続きには、いくつかの書類が必要になります。通帳のコピーや退職金、社内積立てに関する書類などの他に、同居者の収入のわかる書類を求められるケースもあります。

この場合、本人に内緒で用意するのは難しいため、やはり自己破産を打ち明ける必要性があるでしょう。

家族に自己破産がバレる原因3.家族がかかわる借金や財産がある

自己破産は、本人所有の財産を処分することで借金を帳消しにする手続きのため、債権者に通知しなければなりません。そのため、債権者への通知と財産を処分する段階で家族に発覚する可能性が高くあります。具体的には次のようなケースです。

  • 家族からの借金がある
  • 家族が連帯保証人の借金がある
  • 家族と共有の財産がある
  • 本人名義の持ち家がある

家族からの借金も金融機関からの借入と同じ扱いのため、家族から借りていれば内緒で自己破産するのは不可能です。また、家族を連帯保証人にした借金がある場合も内緒にはできません。本人が自己破産すると請求先が家族となるからです。家族に返済能力がなければ、同じように自己破産する必要性もでてきます。

反対に家族と共有する財産がある場合も、財産を処分する段階で知られるのは避けられません。本人個人の名義であっても内緒にできないのが、持ち家があるケースです。家を手放し引っ越さなければならないため、家族に内緒にするのは無理でしょう。

このように借金と財産、どちらであっても家族がかかわっていれば内緒にはできないということです。とくに連帯保証人で持ち家がある場合の影響は大きいため、自己破産の手続きを開始する前に相談するのがいいでしょう。

家族に内緒で自己破産するデメリット

家族に内緒で自己破産したい理由はそれぞれでしょうが、とくに同居家族がいる場合は打ち明けてから手続きを進めるのが望ましいです。なぜなら、家族に内緒で自己破産するのはデメリットがあるからです。

信頼関係が崩れる

自己破産は、裁判所からの通知などの他にクレジットカードが使えなくなるなど実生活にも影響するため、同居家族に内緒にするのは難しいものがあります。手続きを進める段階では隠せたとしても、後でバレる可能性は高いです。

その際、事前に打ち明けて相談していたのと、隠そうとしてバレるのとでは心証が大きく異なります。自己破産後も家族と良好な関係を維持するには、信頼を崩すような隠し事はしないほうがいいでしょう。

また、家族に打ち明けることで経済の立て直しもスムーズになります。今後の生活のためにも家族に協力を仰ぐのが最善ではないでしょうか?

どうしても隠したい場合は弁護士に依頼

状況によっては、それでも家族に隠したいという方もあるでしょう。その場合は、弁護士に依頼して手続きを進めるのがおすすめです。なぜなら、裁判所などからの通知や連絡などは弁護士を介することになるからです。

弁護士に依頼するメリット・デメリット

弁護士に依頼すれば弁護士費用が発生するというデメリットがあり、自己破産するほど経済的に困窮しているならば、費用は少しでも抑えたいところでしょう。

しかし弁護士に依頼するのはメリットもあります。不慣れな裁判所や債権者とのやりとりが不要になり、専門家ならではのアドバイスも期待できます。早急に生活を立て直すためにも弁護士に依頼するのは有用です。

まとめ:自己破産は家族に内緒でできるのか?バレる原因と隠すデメリットを解説

自己破産は債権者でなければ、基本的に知られることはありません。しかし、同居する家族がいるなど、状況によっては内緒にするのは困難です。該当する項目があるならば、手続きの前に相談するのがいいでしょう。家族の協力を得て少しでも早く生活の立て直しを図りたいものです。

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