2020.12.23

親が自己破産した場合における就職面などでの子どもへの影響について

借金が返せない場合などの選択肢のひとつとして、自己破産があります。自己破産を選択し認められれば借入金の返済が免除になりますが、気になるのが家族、特に子どもへの影響でしょう。

学齢期の子どもや、社会人になった子どもがいる場合、仕事や人生そのものの妨げにならないのかが心配です。

親の自己破産は基本的には子どもに影響はありません。しかし、一部の事情などによっては影響がゼロではない部分があります。

そこで本記事では、親が自己破産して子どもにどのような影響があるのかについて解説していきます。結婚面はどうなるのか?就職面ではどうなるのか?など気になる方は是非ご覧ください。

親が自己破産した場合の子どもへの影響は

親が自己破産したことによる子どもへの影響は、基本的にはありません。

まず、親が自己破産したという事実が第三者に漏れることがありませんので、子どもの就職や結婚などのライフイベントで問題になることはありません。

もちろん、自己破産したときには、官報で破産者の名前は公示されますが、それを見て覚えているという人は滅多にいないでしょうし、そもそも閲覧している人は限られています。

事故情報は本人のみで子供には関係がない

また、自己破産した本人は、一定期間は信用情報に事故情報が記録されますので、クレジットカードを作ったり、ローンを組むなどはできません。しかし、子どもの方はいわゆるブラックリストに記載されませんし、親の情報までを調べることはないのでバレることもありません。

そして職業の制限なども、自己破産した本人であれば、親だけが対象となります。

子供所有する車などの財産は失われない

自己破産したら、財産に制限がかかりますのでマイホームや車を手放す、私財を渡すよう求められますが、子ども名義の財産、例えば子どもの貯金や車などは制限の範囲には入りませんので、失うことはありません。

ほかにも気になるのが、借金の取り立てかと思います。「親の借金は子どもが払え」と押しかけられることを心配するかもしれませんが、親の借金を子どもが支払う義務はありません。

もちろん、戸籍などに自己破産したことが記載されることはありませんのでご安心ください。

親の自己破産で子どもに影響がある場合

基本的に親の自己破産は子どもに影響はないと説明しましたが、状況によっては影響がみられます。

まず、最も深刻なのは子どもが親の連帯保証人になっている場合です。これであれば、親は自己破産することで債務を逃れますが、連帯保証人である子どもは返済義務を負うことになります。

自己破産によって連帯保証人に債務が移ると一括で返済しなければならず、その多くは返済が難しいのが現状です。状況によっては、子どもについても債務整理の検討が必要です。

子どもの財産は子どものものとして守られますが、自己破産前に破産を見越して財産贈与を受けているなどであれば、処分の対象とみなされることがありますので注意しましょう。

また、親の自己破産によって破産者名義のマイホームは手放すことになります。同居の子どもも含めて転居しなければなりませんので、心理的な負担がかかることが考えられます。

親の自己破産で子どもに影響を与えないために

親が破産することで、子どもの生活には多少なりとも変化や影響を与えますので、できる対策をとっておくべきでしょう。

自己破産者は一定期間ローンが組めず、子どもの教育ローンもその対象です。学齢期の子どもがいるのであれば、教育費について何かしら準備、手当をする必要があります。

子どもが奨学金を受けようとするなら連帯保証人が必要ですが、破産者である親はそれになれません。親族などに連帯保証を依頼するか、機関保障制度の利用などを検討しておくことをおすすめします。

まとめ:親が自己破産した場合における就職面などでの子どもへの影響について

今回は、親が自己破産した場合の子どもへの影響について解説しました。

基本的に親の自己破産は子どもに影響はなく、就職や結婚に関係してくることはありません。しかし、子どもが連帯保証人になっている場合は債務が子どもに引き継がれるという問題があります。

また、これから学費がかかるなどであれば、ローンなどが利用できないことがありますので、出来る限りの対策を立てておく必要があるでしょう。

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