何度でもチャレンジできる社会の構築を実現させるために、国では平成18年から「再チャレンジ支援総合プラン」をスタートさせました。
仮に失敗しても再チャレンジがしやすい仕組みを社会全体で整えることで、経済の活性化を目指しているのです。
この記事では特に、中小企業の経営者向けに用意された再チャレンジ支援総合プランの一つである、再チャレンジ支援窓口について解説していきます。
Contents
再チャレンジ支援窓口について
再チャレンジ支援総合プランに基づいて、中小企業庁では再チャレンジ支援窓口を全国の商工会議所・商工連合会に開設しています。具体的な中身を見ていきましょう。
再チャレンジ支援窓口の目的
再チャレンジ支援窓口では、事業の継続が困難な状態になってしまっている経営者に対し、事業が悪化する前の段階で事業の撤退・事業の転換や再起業に関するアドバイスとサポートを行います。
また、事業が廃業してしまった後の再起業についても十分な支援を目指しているのです。
再チャレンジ支援窓口で相談できること
再チャレンジ相談窓口への相談は無料で依頼できるのですが、具体的にはどのような内容の相談が可能なのでしょうか?ここからは再チャレンジ支援窓口で相談できることを紹介しましょう。
再チャレンジ支援窓口で相談できること:事業の撤退・転換について
事業を現在継続しているが、経営難などの理由によって今後事業を続けることが困難である場合には、財務諸表などを利用して事業の経営診断を依頼できます。
診断の結果次第では早期の事業撤退・転換についてのアドバイスがもらえるでしょう。
また、必要であれば弁護士・会計士・税理士などの専門家の派遣があり、実際の事業の撤退・転換のサポートがお願いできます。
再チャレンジ支援窓口で相談できること:倒産後の再起業について
事業を倒産後に再起業を考えているという場合にも、再チャレンジ支援窓口に相談が可能です。相談員による新しい事業を始めることへのアドバイス以外にも、必要に応じて中小企業診断士などの派遣を依頼できます。
また、中小企業金融公庫・国民生活金融公庫などの再チャレンジ支援機関とも連携することで再起業に対するサポートを受けられる可能性もあるでしょう。
再チャレンジするために活用できる制度について
再チャレンジ支援窓口では経営または再チャレンジに関係する多くの相談が可能なことをお伝えしましたが、現在では、再チャレンジするための具体的な制度が用意されています。
ここでは代表的な制度である、再チャレンジ支援融資(再挑戦支援資金)制度を紹介します。
再チャレンジ支援融資(再挑戦支援資金)制度
再チャレンジ支援融資(再挑戦支援資金)制度は、廃業経験がある方が新しい事業を始めるためや、事業開始後に必要な資金を融資する制度で、日本政策金融公庫が行っています。
この制度を活用すれば、自己破産の経験があっても起業資金を手に入れることができる可能性があります。
融資を受けるためには、条件があるものの融資限度額が7200万円以内(うち運転資金4800万円)となっており、再チャレンジする上で第一の選択肢として考えられるでしょう。
まとめ:再チャレンジ支援総合プランとは?再チャレンジ支援窓口を活用しよう!
再チャレンジ支援総合プランの紹介と、中でも廃業と再起業に直接関係のある再チャレンジ支援窓口について説明しました。
会社の撤退・転換・再起業には専門的な知識があれば解決できることが非常に多いため、このような窓口を活用することで、思っていなかった道が開ける可能性が高まります。
無料で利用できるサービスですので、積極的に利用するようにしましょう。
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