2020.10.3

自己破産を弁護士に依頼するべき理由とは

自己破産手続は裁判所とのやり取りはもちろん、申立に必要な書類の準備など専門的な知識が必要となるため、行う際は弁護士といった専門家に依頼するのが一般的です。

しかし、これから破産しようとしている中で「弁護士費用が捻出できない」とお悩みの方も多いでしょう。

そこで今回は、自己破産手続を弁護士に依頼した方がいい理由や、依頼にかかる費用について解説していきます。

なぜ自己破産の手続きは弁護士に依頼するべきなのか

自己破産手続の際に弁護士への依頼をした方がいい理由は、以下の5点です。

  • 裁判所とのやり取りや必要書類の準備などを代行してくれる
  • 免責許可を受けやすくなる
  • 債権者の取立てや請求をやめさせられる
  • 破産手続の費用を安くできる場合がある
  • 自己破産以外の選択肢も提案してもらえる

それでは、1つ1つの理由について詳しく見ていきましょう。

①裁判所とのやり取りや必要書類の準備などを代行してくれる

自己破産を行うには、裁判所に対して申立を行う必要があります。申立てにはさまざまな書類の準備が必要となり、ケースに応じて必要となる書類が異なるなど非常に複雑です。

これらの準備を自ら行おうとすると時間がかかってしまいますし、誤記入などのリスクも生じるでしょう。

弁護士に依頼すれば書類の準備や書き方の説明をしてくれるので、申立をスムーズに行うことができます。

②免責許可を受けやすくなる

自己破産を行うには裁判所に出頭し、免責審尋を受けて免責許可の決定を受ける必要があります。

免責審尋では借金の理由や破産の経緯などが聞かれますが、自己の判断でそのまま答えてしまうと、免責不許可事由として免責が認められないケースがあります。

弁護士に依頼しておけば、免責を受けるためのテクニックや答え方をレクチャーしてくれるので免責許可を受けやすくなるでしょう。

③債権者の取り立てや請求をやめさせられる

弁護士に自己破産の依頼を行うと、債権者に対して「受任通知」が送付されます。

受任通知が送られた時点で債権者は取り立てや請求ができなくなるため、破産者は不安が和らげられるでしょう。

④破産手続の費用を安くできる場合がある

破産手続を行う際、処分可能な財産を所有していた場合「管財事件」として扱われるため、手続に必要な費用が高額になってしまいます。

弁護士に依頼することでより負担の少ない「少額管財事件」という手続きに移行することも可能なので、手続き費用を安く抑えられます。

⑤自己破産以外の選択肢も提案してもらえる

借金で行き詰まった際の選択肢は、自己破産だけではありません。

任意整理や個人再生なども選択肢もあり、このうちどれが最適かを自分で考えるのは難しいでしょう。

債務がリセットできる自己破産は分かりやすく手が出やすいのですが、必ずしもその人にとって最適な選択肢であるとはいえません。

弁護士に自分の置かれた状況を話すことで、解決方法として最適な選択肢を提案してもらえるでしょう。

自己破産を弁護士に依頼する際のNG行為

自己破産を弁護士に依頼する際、やってはいけないことは以下の6点です。

【依頼前】

  1. 財産を他人に譲る
  2. 新たな借金を作る

【依頼後】

  1. 借金を一部だけ返済する
  2. 財産を勝手に処分する
  3. 必要書類の提出期限を破る
  4. 連絡が取れなくなる

これらの行為をしてしまうと「免責不許可事由」と認められてしまい、自己破産ができなくなる可能性があるので注意してください。

自己破産手続きを弁護士に依頼する費用相場はどのくらい?

自己破産手続を弁護士に依頼する場合にかかる費用の相場は、20〜50万円と言われています。

決して安い金額ではありませんが、自分で破産手続を進める大変さやデメリットを考えれば、それでも依頼するメリットはあるといえます。

また、弁護士費用が払えない場合には「法テラスを利用する」「分割で支払う」などで対応しましょう。

まとめ:自己破産を弁護士に依頼するべき理由とは

自己破産手続を自分で行うのは、専門的な知識や経験が必要なためかなりハードルが高いです。そのため、通常は弁護士に依頼をして行った方がいいでしょう。


弁護士に依頼をすれば手続きもスムーズに行えますし、免責許可も得やすくなります。

借金で行き詰まった際には、無料相談などを利用して弁護士に今の状況を話してみることをおすすめします。

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