2020.10.30

2020.10.30

不動産売却時に知っておくべき「瑕疵担保責任」と「契約不適合責任」について

不動産を売却するときには知っておくべきことがあり、それが「瑕疵担保責任」と「契約不適合責任」です。

不動産売却を検討されている方のなかには「瑕疵担保責任」と「契約不適合責任」について詳しく知らないという方もいるのではないでしょうか?

そこで本記事では、「瑕疵担保責任」と「契約不適合責任」をテーマに、その内容を解説していきます。

不動産売却時の瑕疵担保責任とは?

難しい漢字が使われているので、すぐには言葉を聞いただけでは理解ができませんが、そもそも瑕疵とは欠点のことで、本来備わっているはずの機能や性質が備わっていないことをいいます。

つまり、不動産売却後に隠れた瑕疵(欠点)が見つかってしまうと損害賠償を負うまたは、契約解除を受け入れなければならないという責任があることを意味しています。

瑕疵担保責任の種類について

不動産における瑕疵担保責任の種類には次のものがあります。

  1. 法律的瑕疵
  2. 物理的瑕疵
  3. 心理的瑕疵
  4. 環境的瑕疵

1の法律的瑕疵とは、法律のしばりによって当該物件の利用が制限される場合を指します。

2の物理的瑕疵とは、土壌汚染やシロアリ被害など実際に物件に問題があることを指します。

3の心理的瑕疵とは、当該不動産にまつわる事故や事件など、心理的に負担があることを指します。

4の環境的瑕疵とは、当該不動産のおかれた環境で騒音や日照問題など、よい生活を阻害する事象があることを指します。

それぞれの瑕疵について買主がそれを見つけた場合、発見から1年以内に損害賠償請求や契約の解除をしなければなりません。

民法改正により「瑕疵担保責任」から「契約不適合責任」へ

これまで長らく不動産売却時には「瑕疵担保責任」が適用されていましたが、2020年4月に施行された改正民法により「瑕疵担保責任」から「契約不適合責任」へ置き換えられることになりました。

売却における基本的な責任の在り方を説明するために「瑕疵担保責任」を先にお伝えしましたが、これからの不動産売却においては「契約不適合責任」を頭に入れていく必要があります。

契約不適合責任によって何が変わったのか?

「瑕疵担保責任」の場合には、「隠れた瑕疵」という概念が要件にありましたが、「契約不適合責任」は隠れた瑕疵という概念ではなく、引き受けた物件が契約内容に適合しているか否かが問題となってきます。

具体的には、引き渡されたものが種類、品質または数量に関して契約の内容に適合しないものであるときに売主が責任を負うこととされています。

また、「瑕疵担保責任」の場合には、先述したように瑕疵を発見してから1年以内に損害賠償請求をしなければなりませんでしたが、「契約不適合責任」になってからは、1年以内に通知さえすれば、その権利が保全されることになっています。

つまり「契約不適合責任」になった現在では、買い手側は契約不適合の事実が分かってからすぐに損害賠償請求をせずとも、1年以内に通知をしておけばまずは安心であると言えるでしょう。

契約不適合責任免除特約

契約不適合責任は、必ずしも絶対的なものではなく特約で免責にすることも可能です。

たとえば、契約不適合責任免除特約による契約不適合責任の期間を3か月と決めた場合には、特約を結べば原則として「売却後3か月以内に買主が発見した当該不動産の瑕疵」についてのみ、売主は責任を負うこととなります。

ただし、宅地建物取引業者(不動産会社)が売主となる場合は、担保責任の期間を2年以上にする必要があるので、宅地建物取引業者の場合にはさきほどの3ヵ月という契約は結ぶことができず無効になります。

まとめ:不動産売却時に知っておくべき「瑕疵担保責任」と「契約不適合責任」について

いかがでしたか?今回は、不動産を売却するときに重要な「契約不適合責任」について解説してきました。

不動産売却は信用が大切ですので、売却物件については欠点などを隠さず開示しておくことがトラブル防止に有効です。

また、契約不適合責任免除特約は、特約を結ぶことで定めた条件を免責させることができますので、売却側としては締結しておくべきものです。

民法が改正されましたので、今まで「瑕疵担保責任」しか知らなかった方は「契約不適合責任」について確認し、上手に不動産を売却しましょう。

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