2020.11.20

2020.11.20

会社売却とバイアウトの違いやバイアウトの種類について解説!〜MBO・EBO・LBP〜

会社や事業を手放すときに用いられる方法として、会社売却とバイアウトがあります。それぞれに特徴やメリット・デメリットがありますので、自社の要望にそった方法を選択しなければなりません。

しかし、バイアウトそのものについて知らない方もいるのではないでしょうか?

そこで本記事では、会社売却とバイアウトの違いや、バイアウトの種類と方法について解説していきます。MBO・EBO・LBPのそれぞれについて知りたい方は是非ご覧ください。

バイアウトとは・会社売却の違い

バイアウトとは他社や自社に関係のあるところへ株式を売り渡して経営権を引き渡す方法です。資金調達を目的としたり、事業を健全化するために実行されることがあります。

対して会社売却は、他社を譲渡先として会社を売却する手段をいいます。

これは自社が保有していた資産や負債、資材はもちろんノウハウなど全てを引き渡すもので、会社の売却で経営者は変わりますが、基本的に従業員の雇用や取引先との関係は引き継がれます。

バイアウトの種類と方法

バイアウトは、株式を誰が引き受けるかによって次の3つの種類に分けられます。

  • マネジメント・バイアウト/MBO
  • エンプロイー・バイアウト/EBO
  • レバレッジド・バイアウト/LBP

それぞれについてみていきます。

マネジメント・バイアウト/MBO

MBOとは会社経営に現時点で関係している役員などが株式を取得する方法で、取得した株式の大きさに比例して経営権を得ることができます。これは、金融機関からの借り入れや、投資機関からの出資を受けて進められることがあります。

目的としては、経営者が上場を阻止するためや、株主からの意見を排除して効率的に経営を進めたい場合、短期的な事業の立て直しや外部買収を阻止するなどが挙げられます。

事業の継続が守られるというメリットがありますが、排除された株主からの不満が出る可能性があるでしょう。

エンプロイー・バイアウト/EBO

会社の従業員である社員が株式を引き受ける方法を、EBOといいます。事業の一部や全部を一社員に引き継ぐ場合などに用いられる方法で、社内や取引先から賛同を得やすいとされます。

これは、金融機関からの借り入れなどで資金を得て進められることがあります。会社を守りつつ経営が刷新できるというメリットがありますが、引き受け手が個人であることから資金の調達が難しいのがデメリットであると言えます。

レバレジッド・バイアウト/LBP

LBOは他社が株式を取得する方法で、譲渡会社のキャッシュフローを元に資金を調達してバイアウトを遂行します。

買取資金が少なくても可能であるというメリットがありますが、買収後はもちろん返済しなければなりませんので、買い取った会社の業績が思うように伸びなかった場合などはリスクが生じます。

バイアウトを進めるまでの準備ポイント

バイアウトを進めるにあたり、まずはその目的をはっきりさせておくことが大切です。後継者問題や事業の立て直しなど、理由がひとつでない場合は優先順位を定めておきましょう。

事業の拡大や立て直しを図る目的であれば、バイアウトの対象を会社全部とするのか、一部事業とするのかも十分に検討してください。

次に、具体的な準備として事業計画書を作成します。事業計画書は買い手への資料となるほか、金融機関等から借り入れをするためにも必要です。

第三者へのバイアウトを視野に入れる場合は、改めて現行の経営理念や会社環境について説明ができるようまとめておくとよいでしょう。自社の経営理念に近い買い手を選ぶことで、従業員の離職や、取引先との関係変化を防ぐことになります。

また、バイアウトそのものに時間をかけすぎると株価変動によって価格が大きく変わることがありますので、適切なタイミングでバイアウトが進められるように、下準備をしっかりしておくと安心です。

まとめ:会社売却とバイアウトの違いやバイアウトの種類について解説!~MBO・EBO・LBP~

いかがでしたか?今回は、会社売却とバイアウトの違いや、バイアウトの種類などについて解説しました。

バイアウトの方法はひとつではありませんので、自社の目的や状況を鑑みてよい手段を選択してください。また、株式の売却はタイミングが非常に重要ですので、チャンスを逃さぬよう知識を持って準備を整えて進めましょう。

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