正社員ではなく、アルバイトの方であっても未払い給料に対しての請求権があります。では、一体どのようにして請求すればいいのでしょうか?
また、「無断に仕事を辞めた後でも請求することはできるのか」「倒産した場合どうなるのか」などの疑問もあるでしょう。
そこで今回は、分かりやすいようにアルバイト目線で「給料未払いの際にどうすべきなのか」を解説していきます。
経営者の方は、アルバイトの方がどのような対応をとるか事前に理解を深めておきましょう。
バイト先の給料が未払い…請求方法とは?
バイト先から給料が支払われない場合のアルバイトの方の選択肢として、
- バイト先に電話して請求する
- 内容証明郵便を送る
- 労働基準監督署に申告する
- 弁護士に依頼する
があります。
中でも簡単ですぐに行動できるのが「バイト先に電話して請求する」ことです。
しかし、バイト先に直接電話しただけでは本当に支払われるか不安というのであれば、本社の人事部やお問い合わせセンターなどに連絡すると良いでしょう。
弁護士に相談
法律に関する知識がない方が1人で給料を取り返そうとしても、企業側の弁護士によって訴えが退けられてしまうケースもあります。
それであれば、こちらも弁護士を立てるというのもひとつの選択肢です。
一般の方にとっては壁を感じる「弁護士依頼」ですが、弁護士に依頼すれば未払い給料を取り返せる可能性が非常に高まります。
とはいえ、弁護士に依頼すると費用がかかってしまうイメージがありますよね?しかし全ての弁護士が高いとは限らず、元手がなくても相談料や着手金をかけずに依頼できることもあります。
バイト先の給料未払いに関するQ&A
給料未払いをバイト先へ請求する際に疑問となる、「無断欠勤後に退職しても請求できるのか」「倒産した場合、請求できるのか」「時効はあるのか」の3つについて解説していきます。
Q1:無断欠勤後に辞めても請求できるのか?
会社を無断欠勤し、そのまま退職した場合、最後に働いた月の給料が支払われない場合があります。その際、働いた分の給料を請求できるのでしょうか?
結論からいうと、未払いとなっている給料を請求することは可能です。
働いた時間分の証拠を用意した後に給料を計算し、欠勤分を差し引いた給料の支払いがない場合には、なぜ支払いがないのか会社の人事部や本部に連絡しましょう。
「無断欠勤があり、そこで損害がでている」と伝えられるかもしれません。
しかし、仮に何かしらの損害があっても、一方的に差し引いて精算することはできないことになっています。
Q2:バイト先が倒産した場合、請求できるのか?
バイト先が倒産してしまった場合、未払い給料は泣き寝入りするしかないと思っている方もいるのではないでしょうか?
万が一、バイト先が倒産してしまった場合には「未払賃金立替払制度」が適用され、未払い給料の8割を国が支給してくれます。
ただし、未払い給料総額が2万円以下の場合には適用されないので注意が必要です。
Q3:請求できる期間に時効はあるの?
未払い請求できる期間に時効はあるのでしょうか?
未払いとなっている給料を請求する際、請求期限が設けられているため、いつでも請求できるというわけではありません。
未払い給料を請求できる時効は、3年で消滅してしまいます。内容証明を送った場合には、6ヵ月間時効を遅らせることが可能です。
まとめ:バイトの給料未払いについて経営者として知っておくべきこと
今回はバイト代未払いについて解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
正社員ではなくアルバイトであっても、未払い給料は労働基準法違反となり、もちろん請求することができます。
また、無断欠勤後に辞められたとしても、一方的に損害を差し引いて精算することはできません。
今回ご紹介したことを参考に、バイト代の未払いについてアルバイトをする側も雇用する側も理解を深めておきましょう。