事業資金を借りたものの、「金利が高く負担になっているので借り換えをしたい」と考えている方はいらっしゃいませんか?
同じ借入金でも金利の負担が軽減されるだけで、毎月の支出額がかなり変わります。
本記事では借り換えのポイントや注意点について解説していきます。
まずは金利の違いを理解
高金利の機関と低金利の金融機関を比べると、毎月の返済額は以下のように変わります。
- <A社>
残高:800万円
金利:15%/年
月々の返済:67,000円
利息:10,000円
計:77,000円 - <B社>
残高:800万円
金利:5%/年
月々の返済:67,000円
利息:3,400円
計:70,300円
実際にはより返済する元本は高いと思いますので、発生する利息もそれに従って増えていきます。
借換融資を利用することの利点について知ろう!
借換融資を利用するメリットとしては、ズバリ「支払う金利が少なくなって支払い負担が抑えられること」です。
先ほどの例で、A社からの融資10年かけて返済すると仮定した場合、
A社の利息(10,000円)-B社の利息(3,400円)×12ヶ月×10年=792,000円
このように、まとまった額を余分に払うことになってしまいます。逆に言えば、B社に借換を行うことで数十万円もの金額が浮くことになります。
将来的な出費を抑えるためにも、より金利の低い機関に乗り換える「借り換え」を行うのです。
借り換えを行う際の注意点
借り換えをする前にきちんと対策をしないと、審査が通らなかったり支払い金額がかえって増えてしまうこともあります。
そこでこの項目では、借り換えを失敗させないための注意点をご紹介します。
返済能力があることのアピール
事業資金はまとまった金額が必要なので、貸し出す金融機関も審査は厳しく行います。
ですので融資を受ける側は、審査を通るために計画性を持って返済ができることをアピールしなければいけません。
きちんと根拠に基づいたデータを提示する必要がありますので、決算書や事業計画書などの書類を提出した上で、事業に将来性があることを伝えてください。
返済期間のシミュレーションを行う
借り換えの落とし穴として、金利が低いところに変更しても「返済期間が長く支払い総額が増えてしまった」というケースが稀にあります。
そういった事態を防ぐため、契約する前の段階で金利だけでなく月々の返済額や返済期間のシミュレーションもきちんと行いましょう。
経費についてもチェックしていく
一度融資を受けた人は分かると思いますが、お金を借りる際はさまざまな手数料がかかります。
- 印紙代:契約書や領収書など、金銭が関係する書類作成のために必要
- 保証料:信用保証協会付きの融資制度を利用する際に協会に支払うお金
- 事務手数料:借り換え時に発生する手数料
- 繰り上げ返済手数料:借り換え前の機関に一括で返済するときに支払うお金
また、担保を付ける場合は登記費用も別途必要になります。
借り入れの金額などによって手数料は大きく変わりますので、この金額も契約前に確認しておいてください。
銀行に申し込む際は関係性も気を付けよう
銀行に申し込む際は取引関係も考慮しておきましょう。
融資を受ける側からするとより条件の良い金融機関を選びたくなるのは当然ですが、現在主に取引をしている銀行との関係が希薄化してしまうと、もしかすると今後融資を受けにくくなるかもしれません。
最近の時勢の変化のように、短期間でなにが起こるかは分からないのでいざというときのために、取引相手との関係も大切にしていきましょう。
まとめ:事業資金の借り換えの注意点やポイントを押さえよう!
借り換えについて説明しましたが、いかがでしたか?
金利による余計な出費を抑えるために用いられる借り換えというシステムですが、返済年数や支払う手数料など注意すべき点もあることが分かりました。
現在借り換えを検討されている方は、まず候補を絞って詳細なシミュレーションを行うことをおすすめします。