破産検討中の方の中には最適な情報が見つからずに、ふさぎ込んでしまっている方もいるのではないでしょうか?
破産をする機会は人生でも滅多にないことでもあり、破産に関する知識について正確に理解している方も少ないでしょう。
しかし、破産は大きなターニングポイントになりますので、破産手続きの流れや破産をすることによるメリット・デメリットを理解した上で賢明な判断をくだす必要があります。
そこで本記事では、破産についての基本情報をお届けしていきます。
破産手続きはどうやって進める?
破産の手続きを進める前に、まずは破産をするかどうかの判断をしなければなりません。
どのようなケースにおいて破産をした方がいいのか把握しておきましょう。
例えば、破産をすべきケースとしては以下の3つが挙げられます。
- 借金を返済する見込みがない
- 複数の借入先から借金をしている
- 高額な資産を所有していない
まず大前提として、「借金を返済する見込みが立たない」というのが条件になってきます。
借金が返済できない以上、利息や損害遅延金が膨らんでいくばかりで毎月返済を続けても元本すら減らず、むしろ借金が増えていくケースがあります。
その他にも、複数の借入先から借金をしており滞納を続けているケースや、破産時に処分される資産を所有していない場合にも、破産を検討すべきです。
これらの判断基準から弁護士や司法書士に依頼をして、破断手続きを進めていきます。
自己破産によるメリット・デメリット
自己破産をすると「単に借金が0になる」というイメージをもたれている方も多いでしょう。必ずしもそれは間違いではないのですが、破産にはメリットだけでなく、もちろんデメリットも存在しています。
安易に破産を決断してしまうと、デメリットによって苦しんでしまう可能性もありますので、両方をしっかりと把握して判断することが重要です。
では、自己破産のメリット・デメリットをそれぞれ見ていきましょう。
自己破産のメリット
自己破産のメリットとしては以下の4点が挙げられます。
- 借金の返済義務が免除される
- 借入先からの請求や督促に悩まなくても済む
- 財産が全て無くなるわけではない
- 条件さえ整えば誰でも申請できる
自己破産の一番のメリットは「返済の免除」です。借金の返済が困難になって身動きが取れない状態が続くぐらいであれば、自己破産をして再スタートをするという選択も有効です。
さらに、返済が免除されれば借入先から請求や督促がなくなります。破産後の債務者への連絡や請求は禁じられているため、借金の催促に苦しむ必要もなくなるでしょう。
また、破産をすると資産を全て失うというイメージがありますが、必ずしもそうではありません。
破産法において、以下の3点については差し押さえができないように定められています。
・99万円以下の現金
・20万円未満の預貯金
・差し押さえが禁じられているもの(衣類、ベッドなどの生活必需品)
このように、「返済免除の代わりに全てを失ってしまう」という訳ではありません。
自己破産のデメリット
自己破産のデメリットとしては、主に以下の4点が挙げられます。
- ブラックリストに載る
- 職業・資格に制限がかかる
- 保証人に迷惑がかかる
- 弁護士などの依頼に費用がかかる
自己破産をした履歴は信用情報機関に5〜10年の期間に渡って保存されるため、その期間中はクレジットカードやローンなどの審査がほぼ通らなくなってしまいます。
また、破産する際は免責が決定するまでの間一定の職に就けなかったり、資格が制限されたりするため、仕事にも影響を及ぼします。
さらに、借金について保証人を設定している場合、保証人が返済義務を被ることになりトラブルに発展するケースも考えられます。
その他には、破産手続きは弁護士や司法書士への依頼を通じて行う必要もあるため、その費用として数十万円がかかってしまうのもデメリットと言えるでしょう。
自己破産の具体的な流れ
自己破産の具体的な流れは以下のようになっています。
- 弁護士または司法書士を探して相談→依頼
- 自己破産(財産の処分と返済)及び免責の申立手続
- 破産審尋
- 破産手続開始
- 免責審尋
- 免責許可の決定
弁護士などの専門家に依頼し、「破産」と「免責」それぞれの申立を行い、尋問を受けた上で手続きが開始されます。そして、破産手続きと免責許可が下りた段階で借金の返済義務がなくなります。
まとめ:破産についての基本的な知識を解説!
今回は破産について、手続きの流れやメリット・デメリットについて解説しました。当然ながら破産はデメリットもあるので、しないに越したことはないのですが、借金によって行き詰まってしまった場合は、弁護士や司法書士に一度相談してみるといいでしょう。
借金で首が回らなくなったときの最終手段として、基本的な知識をしっかりと頭にいれておいてください。