2020.12.23

2020.12.23

自己破産後は自己資金でしか起業できない?再チャレンジ支援融資とは?

多くの会社では金融機関から融資を受けるときに、経営者が保証人となっているため、会社を倒産させるときには、経営者も破産をしなければならないということが起こり得ます。

しかし自己破産経験があると、新しい事業を始めたいと考えたときに、いくつかの問題が発生してしまうのです。

この記事では、一度会社を廃業した経営者が再スタートするために用意された、再チャレンジ支援融資について解説していきます。

自己破産をすると起業ができない?

自己破産をしたら起業ができないというルールはありません。そのため、廃業歴や自己破産経験があっても起業はできるのですが、個人信用情報機関に事故情報が登録されることは避けられません。

つまりブラックリストに載ってしまうので、金融機関からの融資を5年〜10年間受けられなくなるのです。
基本的には自己資金でしか起業ができないということになってしまいますので、事実上起業が非常に困難な状況になるでしょう。

再チャレンジ支援融資とは何か?

再チャレンジ支援融資を活用すれば、廃業歴や自己破産経験がある方でも融資を受けられるようになります。

再チャレンジ支援融資は、その名前通り自分の会社を倒産させてしまった方が再度新しい事業を始めるために用意されたものです。

再チャレンジ支援融資で借りられる金額

再チャレンジ支援融資で借りられる金額は最高7,200万円(そのうち運転資金は4,800万円)となります。

再チャレンジ支援融資を利用できる方

再チャレンジ支援融資は誰にでも利用できるものではありません。
申し込みが可能な条件については下記になります。

  • 廃業歴がある個人または経営者が営む法人であること
  • 廃業時の負債が新しい事業に影響しない程度に整理されている、返済できる計画があること
  • 廃業の理由・事情がやむを得ないものであること
  • さらに新しい事業を開始して、7年以内または開業前の方が対象内になります。

再チャレンジ支援融資の返済期間と据置期間

融資された金額の返済期間は設備資金の場合は20年以内(据置期間2年以内)、運転資金の場合は7年以内(据置期間2年以内)となります。
こちらは再度上最大設定の期間なので、実際には短く設定される場合もあります。

再チャレンジ支援融資の利率

再チャレンジ支援融資の利率は融資実行日によって変わりますが、2.16%〜2.45%程度になります。これは、担保の有無によって利率に変動が生じます。

再チャレンジ支援融資の特別利率

再チャレンジ支援融資には特別利率が設けられており、下記の条件に当てはまる方はより低い金利で融資を受けることが可能です。

  • 女性または35歳未満か55歳以上
  • 技術やノウハウなどに新規性がみられる場合

再チャレンジ支援融資の無担保・無保証条件

下記の条件を全て満たす方は適用金利に0.4%加算で無担保・無保証での融資が可能です。

  • 新たな事業を開始するか事業を開始して税務申告を2期終えていない
  • 一定の雇用創出などの要件を満たし、貸付金額残高が1,000万円以内である
  • 新たな事業を開始するか事業を開始して税務申告を1期終えていない方で、創業時に創業資金総額の10分の1以上を自己資金で用意できる

まとめ:自己破産後は自己資金でしか起業できない?再チャレンジ支援融資とは?

自己破産後も再チャレンジ支援融資を活用すれば、自己資金以外での起業が可能だということがわかりました。
再チャレンジ支援融資については、事業内容や経営状態・負債の状態によって適用されるかどうかが変わりますので、一度専門機関に問い合わせてみると良いでしょう。

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