「資金繰りが苦しいがどうすれば現状を打破できるのだろうか…」
「資金繰りをどうにかして改善したい…」
このような悩みをお持ちの方はいらっしゃいませんか?
資金繰りが苦しい時の対処法として「資金を調達するか」「支払いを遅らせるか」の選択肢が挙げられます。
具体的に今回は、それらの対処法を深掘りして資金繰りが苦しい時はどうすればいいのか解説していきます。
Contents
資金繰りをしのぐ方法
資金繰りをしのぐ方法としておすすめなのは、銀行からの融資です。
銀行から融資を受けるためには、支店決済の融資でも申し込みから2週間程度、信用保証協会付の融資なら、1ヵ月程度かかると考えておきましょう。
加えて、申請書類の準備などもありますので、最低限度の資金が必要となる5週間ほど前までに準備を始めた方が良いです。
資金繰りが厳しい場合、会社を経営する上で赤字が出る構造になっている場合があり、必ずしも希望した金額の融資が受けられない可能性があります。
銀行からの融資だけでは金額が不足している場合は、ビジネスローンを利用することも検討してみましょう。ただし、ビジネスローンは銀行からの融資よりも、資金調達にコストがかかる点には注意が必要です。
ファクタリングという選択肢も
銀行やビジネスローンで融資を受けられない場合は、ファクタリングが考えられます。
ファクタリングは、売掛金を売却して資金調達をする方法ですが、資金調達のコスト(手数料)が他の2つよりも高く、納品等が済んでないと利用できないということを肝に銘じておきましょう。
資金繰りが苦しいときに後回しにして良い支払先について
資金を調達する方法について見てきましたが、次に支払いを遅らせる方法について見ていきます。
支払いを遅らせるといってもどの支払いを先に返済して、どの返済を後回しにして良いかという優先順位があるので、それについて解説します。
税金
後回しにして良い返済の1番目は、税金です。
税金を滞納すると、まず税務署や地方自治体から「督促状」が送られてきます。そして督促状が来ても支払っていない場合、市役所や税務署の担当者が来て事情を説明するように求められます。
税金は自己破産しても免責になりませんし、裁判所の判決を得なくても職員の判断で資産の差し押さえが可能です。このように、税金は回収力が高いので、税務署は数日から1ヵ月程度の遅延で督促に来たりはしません。
ですから、資金繰りが苦しいときに税金の支払いは一番後回しにしても、会社経営には影響が出にくいと言えるでしょう。
社会保険料
後回しにして良い返済の2番目は、社会保険料の支払いです。
社会保険料も当然支払うべきものですが、税金と同様に、支払期限までに納付がなかったからといって、すぐに差し押さえられることはありません。
年金事務所は無理な返済を迫って会社を倒産させてしまうと、保険料の支払いが受けられなくなってしまいます。
ですから、資金繰りが苦しくて支払いが厳しい場合、今後の納付計画を立てて説明すれば、分納が認められます。
銀行
後回しにして良い返済の3番目は、銀行からの借り入れです。
銀行からの借り入れの優先順位が低い理由は、相談が可能だからです。銀行の立場としては、期日通りに返済してもらわなければ困るのですが、それと同時に返済を強制して倒産されても困るのです。
ですから、銀行の借り入れはリスケジュール(返済条件の変更)が可能であると言えます。
リスケジュールを依頼するタイミングは、返済できなくなる返済日の数日前までが目安です。
資金繰り難を解決できないときはどこに相談先すべき?
資金繰りが苦しいときの対処法をご紹介してきましたが、経営者だけで解決できない状況もあります。そこで、経営者だけで解決できないときの相談先をご紹介します。
まず、決算書の作成でお世話になっている顧問税理士に相談しましょう。顧問税理士さんには専門知識もありますし、適切なアドバイスや相談先の紹介をしてくれるはずです。
次に、銀行への返済の資金繰りが厳しいのであれば、取引銀行に相談してください。
返済条件の変更など、資金繰りが楽になるような案を提示してもらえる可能性が高いです。
顧問税理士や銀行に相談しても解決しない場合は、中小企業診断士や行政書士に相談しましょう。中小企業診断士や行政書士は、省庁や地方自治体が行うあらゆる助成金・補助金制度に精通しています。
日本政府金融公庫の制度にも精通しているので、中小企業の資金面で力になってくれることが予想されます。
まとめ:資金繰りが苦しい・厳しい時はどうすればいい?
以上、資金繰りが苦しい時の対処法と、経営者だけでは解決できないときの相談先について解説してきました。
また、資金繰りが苦しい状況下では、返済が後回しでもよい支払先についてもご説明しましたので、苦境に陥った時はご参考にしてください。